愛するということ まとめ

愛するという事は、自分の全体性と個性を保ったままでの結合で、自分の中にある能動的な力だ。

孤独感、孤立感を克服するが、自分自身のまま。2人が1人になり、2人であり続ける。

愛は自由でないと実践できない。

愛は何よりも与えること。与えるという行為が自分の生命力の表現。

自分の喜び、興味、理解、知識、ユーモア、悲しみ等、自分の中に息づいているもの全てを与えることが重要。

愛するためには、生産的である必要がある。

生産的とは、依存心、ナルシシズム的な全能感、他人を利用する、なんでも溜め込もうとする欲求を克服し、人間的な力を信じて、自分の力に頼ろうとすること。これがないと愛する勇気も出ない。

愛の能動的な性質は「与える」「配慮」「責任」「尊重」「知」

成長を積極的に気にかける(配慮)、相手の精神的な求めに応じる(責任)、責任とその人らしくいられるように(尊重)、その人を客観的に(知)ること

成熟した愛は、「あなたを愛しているから、あなたが必要だ」という。

愛とは世界全体に対して、どう関わるかを決定する態度。

1人を愛すという事は、その人を通して全ての人を世界を自分自身を愛すということ。

【愛の種類】

友愛

基本的な愛が友愛。責任、配慮、尊重、知

母性愛

成長後の子への愛が課題。全てを与え、愛するものの幸福以外何も望まない能力が母性愛。

恋愛

1人の人間としか完全に融合する事はできない、人生の全ての面において全面的に関わり合うという意味においてのみ、他の愛とは排他的。

また、愛は自分の全人生を相手の人生に賭けようという決断の行為であるべき。

夫婦間の性障害は、恐怖憎悪から解放され、それによって人を愛せるようになれば解決する。

本能的な欲求を完全に満たす事は、幸福の基盤ではないばかりか、正気を失わせかねない。

性的満足としての愛と、チームワークとしての愛はどちらも病んだ愛の姿で、苦しみをもたらす。

愛があれば真の対立がある。何かを隠蔽したり、投射したりするものではなく、内的現実の奥底で体験される対立は、必ずや解決し、カタルシス(心に溜まったネガティブな感情を解放し、浄化する作用)をもたらし、2人はより豊かな知と能力を得る。2人の人間が自分たちの存在の中心と中心で意志を通じ合う時、初めて愛が生まれる。それは安らぎの場ではなく、活動であり、成長であり、共同作業である。愛があることを証明するものはただ一つ。2人の結びつきの深さ、それぞれの生命力の強さ、これが実ったところにのみ愛が生まれる。

自己愛

自分の人生、幸福、成長、自由を肯定する事は、自分の愛する能力(配慮、尊重、責任、知)に根ざしている。生産性に欠けている人は、空虚感、欲求不満から抜け出せない不幸者。

神への愛

神への愛は神を信じる事。この愛は、母性原理、父性原理と同じような発達過程が見られ成長していく。

【愛の習練】

規律

集中

1人でいられること、何事も集中すること、瞑想朝晩20分により、私の力の中心、私の世界の創造者である私自身を感じ取ることが必要。相手の話を聞くこと、全身全霊で今を生きること。

忍耐

最大の関心を抱くこと

理にかなった信念を持つこと。その人の基本的な態度や人格の核心部分や愛が、信頼に値し、変化しないものだと確信すること。自分を信じるものだけが他人に誠実になれる。

信念に従って生きる事は、生産的に生きるという事。信念を持つには勇気がいる。あえて危険を犯し、苦痛や失望をも受け入れる覚悟。

安全と安定こそ人生の第一条件という人は信念を持てない。人を愛するという事は、なんの保証もないのに行動する事であり、こちらが愛せばきっと相手の心にも愛が生まれるだろうという希望に全身を委ねる事。

コメント

タイトルとURLをコピーしました