離婚協議中の夫が、
入院のときに大荷物を持ってくれた。
入院した後で、買い忘れたものを買ってきてくれた。
手術の日に付き添ってくれた。
沢山お菓子や飲み物やゼリーを買ってきてくれた。
手術後「がんばったね。」と言って涙を流しながら髪を撫でてくれた。
手を伸ばしたら、手をギュッと握ってくれた。
私は本当に夫と離婚できるのだろうか。離婚して良いのだろうか。
不倫している夫との婚姻関係を続けることは、
1人でいるよりも1人ぼっちだと思っていたけれど、
弱っている時には自分の意思が揺らいだ。
手術日の夜、夫が帰った後、やっぱり私はひとりぼっちだと思った。
ものすごく怖くなった。私は1人だ、背中も痛い、点滴も尿管もついていて、
足も手術後で動かないし歩けない。
痛いし怖いし動けない、このまま朝までなんて耐えられない、生きられない、
苦しい苦しいと、変な汗が出てきた。
結局こういう苦しさは、1人で耐えるしかないのだ、
どんなに周りに人がいたとしても、1人で耐えなければいけない時があるのだ。
ああ、自分の力で寝返りをうつことって幸せなことだったんだなと思った。
おじいちゃん、おばあちゃん、寝たきりの人は辛いだろうな、背中痛いだろうなと思った。
こんな夜をみんな、経験しているのかもしれないなと思った。
みんな、ひとりぼっちなのかもしれないと思った。
みんな、1人では生きられないけど、ひとりぼっちだ。
夫がいても、誰がいても、私は1人ぼっちだ。
「愛し、愛される」ことを軸に強く生きたい気持ちと、
体力・気持ちに余裕がない時にはどうしても、
私はそんなに強くない、誰でも良いから側にいて欲しい、(夫に)いて欲しいと言う気持ちが出てきてしまう。
でも、結局は、究極のところは一人ぼっちなんだ。
私だけじゃなく、みんな一人ぼっちなんだ。
苦しみは自分にしか分からないんだ。
そう思った。
でも、人が助けてくれるのってありがたいなと思った。
離婚するかもしれないけど、ありがとう、夫。
コメント